マットな表面、麻繊維60%、コットン40%のHahnemühle/ハーネミューレの写真向き高級インクジェット用紙にHemp/ヘンプがあります。
ヘンプはどのようなインクジェットペーパーか見てみます。
ヘンプはハーネミューレの高級インクジェット用紙
Hemp/ヘンプは、Hahnemühle/ハーネミューレの作品用高級インクジェット用紙の「ナチュラルライン」シリーズの用紙の内の一つです。
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メーカーのカタログによる主な特徴
材質 麻繊維60%、コットン40%
紙は繊維を集めて漉いて平らにしたものです。草の繊維、布の繊維、木の繊維など、繊維がたくさんあれば紙を作れます。
よって繊維でできている竹や綿・コットンからも紙を作れます。
「ヘンプ」は麻繊維60%、コットン40%の紙です。
無酸性 アシッドフリー
現在一般的に売られている紙はほとんどが中性紙であり酸性ではありませんが、短期使用する紙と違い長期保存に耐えるためには一般的な紙以上に無酸性であることは重要です。
高級インクジェット用紙には、長期保存に耐えるようアシッドフリーと明記された用紙がよくあります。
「ヘンプ」はアシッドフリーと明記された無酸性の紙です。
蛍光増白剤無添加
蛍光増白剤は光のうち特定の波長を吸収し、青い光に変えて照射するような物質で、蛍光増白剤を使用すると紙が青白く見えて見た目の白さが増します。
しかし紙や、紙に印刷した色の安定性は落ちます。
「ヘンプ」は蛍光増白剤を使用しない紙であるため、年月が経っても色の安定性が高いです。
ISO9706の基準に準拠
ISO 9706:1994 情報・ドキュメンテーションー記録資料用紙ー耐久性のための用件 という保存に適した用紙の基準を定めた国際規格があります。pH、引裂き強さ、アルカリ残留物、酸化への耐性などが定められています。
「ヘンプ」はISO9706の基準に準拠している保存性の高い紙です。
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実際に見た雰囲気、プリンター出力の例
厚さなど
ヘンプは厚さ0.50mm、坪量290g/m2です。
EPSON®の写真用光沢RCペーパーの写真用紙クリスピア<高光沢>が厚さ0.30mm、坪量300g/m2、写真用紙<光沢>が厚さ0.27mm、坪量255g/m2です。
ヘンプは一般的なRCペーパーの写真用光沢紙と比べて厚く、密度は低めの用紙です。
厚さの雰囲気としては一般的な画用紙に近いくらいの厚さです。(画用紙と言っても色々な厚さのものがあるので、あくまで大雑把な雰囲気です。)
表面の様子
表面はわずかなテクスチャー感があり、マットです。
インクジェットプリンターで印刷した時の色域の一例
「ヘンプ」にプリンター出力した場合の色域は、一般的なRCペーパーの写真用光沢インクジェット用紙より狭いです。
「ヘンプ」の用途の例
「ヘンプ」の表面はマットで光沢はなく、蛍光増白剤不使用の自然な白地の用紙なので、自然で落ち着いた写真にできます。
ヘンプに写真をプリントする場合
インクジェットプリンターでヘンプを使用する場合、厚い用紙で多少反りがある場合もあるのでプリントヘッドが用紙に接触しやすく注意が必要です。
インクジェットプリンターは厚さ0.5mmくらいの用紙までしか印刷できないものも多いです。ヘンプは厚さが0.5mmあるので、使用するプリンターがこの厚さに対応しているかどうか確認が必要です。
また、インクジェットプリンター出力全般に言えることですが、単純にプリンター出力を行うとモニターの表示と比べて鮮鋭さが下がりわずかにボケた状態に見えてしまうことも多いです。モニターの表示と近い鮮鋭さで出力するためには画像データに対し多少の処理が必要です。
ヘンプに写真をプリントする場合で、事務所や家庭のプリンターで出力が困難な場合は、当事務所のプリントサービスへご依頼頂けますと幸いです。
以上、ヘンプはどのようなインクジェットペーパーか見てみました。
参考