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CMYKカラーチャートの選び方と、カラーチャートの例

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 グラフィックデザインの仕事などで、CMYKカラーチャートをよく使います。
 しかし、CMYKの色は決まっているわけではなく、同じCMYK値でも印刷条件次第で色は変わります。
 そのため、CMYKカラーチャートを使う場合、自分の用途にあったものを選ぶ必要があります。

 ここでは、プロセス4色のカラーチャートの色が示す色はどのような色か、またカラーチャートを使うならどのようなものを選べば良いかをみてみます。

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CMYKカラーチャートを使う前の基礎知識

CMYKの色は決まっていない 印刷条件次第で変わる

CMYKカラーチャートを見るとCMYKの色は決まっているように思えるが、実際は決まっていない

 CMYKのカラーチャートが売られていて、そのカラーチャートを見るとCMYKの各平網の色が掲載されています。
 そのため、CMYKの色は決まっているように思ってしまうかもしれません。

 ところが、実際はCMYKの色は1つに決まっているわけではありません。
 CMYKカラーチャートの各パッチの色は、色々ある印刷結果の色のうちの一種類を載せているにすぎません。

パッチ3つのカラーチャートを印刷してみる

 例として、C100、C50、C10のパッチ3つのCMYKカラーチャートを作ってみます。

 まず以下のようなパッチ3つのCMYKデータを作ります。

パッチ3つのCMYKカラーチャートのデータを作ってみる

パッチ3つのCMYKカラーチャートのデータを作ってみる

 このデータを色々な用紙に、色々な印刷機で印刷してみます。
 その結果、例えば以下のようになったりします。(実際の印刷結果ではなくイメージです)

印刷結果の例1

印刷結果の例1

印刷結果の例2

印刷結果の例2

印刷結果の例3

印刷結果の例3

 このように、同じCMYK値のデータを印刷しても、印刷する用紙やドットゲインなどの印刷条件が異なると、異なる色になります。

プロセス4色のカラーチャートも色々な色になる

 同様に、日頃よく使っているようなプロセス4色のカラーチャートも、用紙やその他の印刷条件次第で色々な色になります。

 極端に示すと、同じCMYK値のチャートを異なる条件でオフセット印刷すると、以下のようにかなり違う色のチャートになります。(実際の印刷結果ではなくあくまでイメージです)

オフセット印刷の結果の例1(実際の印刷結果ではなくあくまでイメージです)

オフセット印刷の結果の例1(実際の印刷結果ではなくあくまでイメージです)

オフセット印刷の結果の例2(実際の印刷結果ではなくあくまでイメージです)

オフセット印刷の結果の例2(実際の印刷結果ではなくあくまでイメージです)

プロセス4色のCMYKカラーチャートはある特定の印刷条件における印刷結果の色

 上記のように、CMYKカラーチャートを作ろうとしても、用紙やその他の印刷条件次第でまちまちの色のチャートになってしまいます。

 そのため、CMYKカラーチャートは、用紙やその他の印刷条件を一つに決めてその条件における印刷結果の色を示しています。

 おそらくJapanColor標準印刷の基準に近い条件でコート紙に枚葉オフセット印刷したカラーチャートが多いと思われます。

CMYKカラーチャートの例

カラーチャートを使うときは、予定している印刷条件と近い条件で印刷されたチャートを使う

 プロセス4色のCMYKカラーチャートを使う場合、そのカラーチャートを印刷したときの印刷条件を意識する必要があります。

 カラーチャートによっては、どこかに印刷条件について説明がある製品もあります。
 用紙、インク、印刷機、その他の条件が掲載されていたりします。

 例えばコート紙に枚葉オフセット印刷をしたカラーチャートだとします。
 当然ながら、そのカラーチャートのパッチの色はコート紙に枚葉オフセット印刷をした場合の色です。

TOYO INK Color Chart

 「TOYO INK Color Chart」はジャパンカラー準拠の「東洋インキ標準色」で印刷されているとの説明を見ましたが、現在はTOYO INK Color Chartが販売されているのかどうか分かりません。

DIC ポケット型カラーチャート

 「DIC ポケット型カラーチャート」は、それほど詳しく印刷条件が示されているわけではありませんが、アート紙にプロセス4色の175線のオフセット印刷をしたものとのことです。

 コート紙やつや消しコートなどに一般的なCMYKのカラー印刷をするとき、色の目やすにできるでしょう。

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DIC セルリング型カラーチャート

 「DIC セルリング型カラーチャート」は、それほど詳しく印刷条件が示されているわけではありませんが、アート紙にプロセス4色の175線のオフセット印刷をしたものとのことです。

 コート紙やつや消しコートなどに一般的なCMYKのカラー印刷をするとき、色の目やすにできるでしょう。

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上質紙にオフセット印刷するときに使えそうなCMYKカラーチャートの例

 多くのCMYKカラーチャートはコート紙に枚葉オフセット印刷した場合のものです。

 このカラーチャートをCMYK共通の色だと思い込んで参照し、上質紙に枚葉オフセット印刷するためのデータを作成したとします。

 その場合、印刷結果はところによって思っていたよりもかなり濃くなります。
 一方、真っ黒な部分は思っていたより白っぽくなるかもしれません。

 上質紙に印刷した場合の色の目安を知りたい場合は、上質紙に印刷したCMYKカラーチャートを使います。

 以下の「デザイナーズカラーチャート」は上質紙などの印刷結果も載っているようです。

上質紙のカラーチャートがないとき、モニター上で印刷結果を再現するのも良い

 上質紙に印刷した場合のCMYKカラーチャートが手に入らなければ、グラフィックソフト上で上質紙の枚葉オフセット印刷の条件を示したカラープロファイル「Japan Color 2001 Uncoated」を指定するなどして、印刷結果の目安にして作業することもできます。
 ただしこの場合はモニターが正確にキャリブレーションされている必要があります。

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 以上、プロセス4色のカラーチャートの色が示す色はどのような色かをみてみました。

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